現地調査のきっかけ

多治見市根本町にお住まいのお客様より「屋根の漆喰が剥がれてきた」とお問い合わせをいただき、現地調査に伺いました。
築40年以上の和瓦屋根で、これまで一度も大きな修理をしていなかったとのこと。

最近の強風や豪雨の影響もあり、屋根の棟（むね）部分に白い漆喰が剥がれ落ちているのを発見されたそうです。

現地で確認した屋根の状態

棟まわりの漆喰が剥がれ落ちた状態

漆喰欠損部から下地土が露出

棟の根本に亀裂と黒ずみやカビの発生

瓦に隙間とコケ付着を確認。雨水侵入のリスクあり

瓦の一部がズレており、重なりが不均一になっています。釘（固定釘）が浮き上がっており、瓦がしっかり固定されていません。

雨樋のゆがみも発見！排水不良による雨漏りリスクも

 専門的な解説

漆喰（しっくい）は、瓦と瓦の間を埋めて防水・固定の役割を果たす重要な部分です。
今回のように剥がれや亀裂が発生すると、そこから雨水が棟内部に侵入し、葺き土（ふきつち）が湿気を帯びて流出してしまいます。

その結果、棟瓦が浮いたり、最悪の場合は台風などで瓦が落下する危険もあります。
多治見市は寒暖差が激しく、日射も強い地域のため、漆喰の乾燥収縮が起こりやすく、劣化が早い傾向にあります。

⚠️ 放置するとどうなる？

漆喰の剥がれを放置すると…

• 棟瓦がズレて隙間が拡大

• 雨漏りが屋根裏から室内へ進行

• 棟全体が崩れる危険性

一見小さな剥がれでも、内部では構造的なダメージが進行しているケースが多いため、早めの点検が非常に重要です。

 問題解決のための提案

今回の現場では、以下の補修内容をご提案しました。

1. 棟漆喰の塗り直し工事
   　→ 古い漆喰をすべて撤去し、新しい防水性の高い漆喰を再施工。見た目も白く清潔に仕上がります。

2. 棟瓦の銅線締め直し
   　→ 緩んでいた銅線を全て張り直し、棟の安定性を確保。

3. 欠損部分の下地補修
   　→ 土が流出している箇所に新しい土を補充し、瓦の座りを安定化。

お客様にも劣化状況をご説明し、「ここまで悪くなっているとは思わなかった」と驚かれていましたが、
「これで雨の心配が減るなら安心」と喜んでいただけました。

 まとめ

多治見市の屋根は夏の強い日差しや冬の冷え込みで、漆喰が劣化しやすい環境にあります。
今回のように剥がれやヒビを早期に見つけることで、大きな雨漏りや瓦の崩れを防ぐことが可能です。

「漆喰が剥がれている気がする」

「屋根が古いから不安」

と思った方は、ぜひ一度、屋根専門業者による点検をおすすめします。
小さな補修で済むうちに直せば、費用も抑えられ、長く安心してお住まいいただけます。

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